「AIは使えるようになったけど、その先がよく分からない…」って悩んでる方いませんか?
第2回でプロンプトの基本と5つの定番パターンを紹介しました。
AIを使ったメールの下書きや議事録要約はできるようになった。
でも、その先のキャリアにどう繋がるのかが見えない。
そんなモヤモヤを感じている方もいるかもしれません。
もし、「エンジニアにならないとAI時代の勝者になれない」という思い込みをしている方がいたら、その思い込みを外してみてください。
実は、今の職種にAIを掛け合わせるのが、最も現実的で効率のいい戦略なんです。
今回は、営業・マーケティング・人事・経理など、職種別に「AIを使いこなす〇〇」とはどういう状態かを整理していきます。
なぜ「今の職種×AI」が最強なのか🎯
PwCが2025年に発表した「AI Jobs Barometer」では、生成AIスキルを持つ人材の賃金プレミアムが急上昇していることが報告されています。
注目すべきは、これがエンジニア職に限った話ではないという点。
営業・マーケ・人事といった、いわゆるホワイトカラー職全般で、AI活用スキルが評価され始めています📊
理由はシンプルで、業界知識や実務経験はそのまま強みとして残るからです。
10年積み上げた営業経験は、AIに置き換えられない
マーケターの「市場勘」は、データだけでは生まれない
人事の「人を見る目」は、AIだけでは判断できない
これらの専門性に、AIという「作業効率を10倍にする道具」を足すと、掛け算で価値が伸びていきます。
逆に、AIだけ覚えて職種の専門性がない人は、ChatGPTで誰でもできる作業の領域に止まりがち。
「専門性×AI」の掛け算ができる人が、これからの強い人材像になっていきます。
職種別イメージ:「AIを使いこなす◯◯」
具体的に、各職種でAIをどう活かすかを見ていきます。
まずは営業から。
営業・セールスのイメージ📞
営業の仕事は、商談前後の準備と関係構築の繰り返しです。
この中で、準備のフェーズはAIで圧倒的に短縮できます。
商談前のリサーチ:企業情報・最新ニュース・業界動向を5分で整理
提案資料の下書き:相手企業の情報を踏まえた1次ドラフトの作成
メール文面:返信パターン・フォローアップ・お礼メールのバリエーション出し
議事録要約:商談録音をテキスト化して、要点と次のアクションに整理
顧客分析:過去の商談履歴から、刺さるポイント・刺さらないポイントを抽出
ロープレ準備:想定問答をAIに相手役として打ち合わせる
「AIを使いこなす営業」の特徴は、これらの「準備・整理・記録」をAIに任せて、人にしかできない部分に時間を集中させる点です✨
人にしかできない部分とは、相手の表情・声色から本音を読み取ること、信頼関係を積み上げること、その場の空気を読んだ判断をすること。
営業の本質的な価値は、こうした「人と人の間」で起きていることにあります。
AIで作業時間を半分にすれば、その分を関係構築に回せる。
これが営業×AIの基本構造です。
マーケターのイメージ📈
次にマーケティング。マーケターの仕事は、もともとデータと文章が中心なので、AIとの相性が特に良い職種です。
コピーライティング:複数パターン生成して、ABテストの素材にする
SEO記事構成案:キーワードと競合分析から、記事骨子を作る
SNSコンテンツ:X・LinkedIn・Instagramそれぞれの最適化版を一括生成
競合分析:競合サイト・公開資料を読み込ませて、強み弱みを整理
顧客アンケート分析:自由記述の数百件を一気に要約・分類
広告クリエイティブ:訴求軸を変えた複数案を短時間で作成
ここで重要なのは、「AIで作れるもの」と「人で判断するもの」の使い分けです🎯
たとえばコピーは、AIで100パターン作れます。
でも、その中でどれが自社のブランドに合うか、ターゲットに刺さるかを判断するのは人間の仕事。
マーケターの腕の見せどころは、量を出すフェーズではなく、その中から「これだ」と選ぶ判断と、選んだものを磨くフェーズに移っていきます。
「AIを使いこなすマーケター」は、AIで素材を10倍量出して、その中から最高の1つを選び抜く力で勝負する人。
仕事の構造そのものが、AI登場前とは変わってきています。
人事のイメージ🤝
人事は、文書作成と分析の比重が高い職種なので、これもAIとの相性がいい。実際に採用現場で見ていても、AIを業務に組み込んでいる人事の方が増えてきています。
スカウト文面の最適化:求職者属性別にカスタマイズしたバリエーションを生成
求人票の言語化:曖昧な「いい人材を採用したい」を、具体的な要件に翻訳
面接質問の準備:候補者の経歴から、深掘りすべき論点を整理
社内ナレッジ整理:制度・規程の問い合わせ対応をチャットボット化
制度設計のたたき台:他社事例を踏まえた人事制度の素案を作成
採用データ分析:選考通過率・歩留まり傾向の可視化
人事の仕事で人間にしか担えないのは、「人を見て判断する」「組織の文化を肌で感じる」「経営の意図と現場の声をつなぐ」といった、文脈読みと意思決定の部分です💡
事務的な作業をAIに任せる比率を上げていくと、人事担当者は「制度を作る人」「組織を設計する人」「人を見極める人」という、より戦略的な役割に時間を割けるようになります。
これが「AIを使いこなす人事」の本質的な変化です。
経理のイメージ💰
経理は、AIの影響を受けやすい職種のひとつとして言及されることが多い領域です。でも、それは「経理が要らなくなる」という意味ではなく、「経理の仕事内容が変わる」という意味だと捉えるのが正確です。
経費精算の前処理:レシート読み取り・仕訳の自動化
会計データの集計:月次・四半期データの傾向分析
規程やマニュアル整理:問い合わせ対応の効率化
レポート作成:経営層向けの数字とコメントの組み合わせ
数字の異常値検出:いつもと違う動きをAIに発見させる
海外取引の処理:英文書類の翻訳・要約
経理にとっての「AIを使いこなす〇〇」とは、単純作業を圧倒的に効率化して、経営に近い数字の見立てや、未来予測の領域に時間を使うこと📊
最近の経理職の求人を見ていると、「単純な記帳ができる人」ではなく、「数字から経営課題を発見できる人」「他部署と連携して業務改善を主導できる人」といった、より上流の役割が求められる傾向が強くなっています。
AIを使いこなせば、こうした上流の仕事に時間を使えるようになります。
列挙されていない職種でも、考え方は応用できる🔍
「自分の職種がリストにない…」と思った方、安心してください。考え方は同じです。
カスタマーサクセス:顧客対応履歴の分析・FAQ作成・解約予兆の検出
企画職:市場リサーチ・提案書ドラフト・他社事例の収集
法務:契約書の論点抽出・条文ドラフト・リスク分析
総務:社内文書整備・問い合わせ対応の効率化
販売・接客:顧客傾向分析・接客マニュアル作成・在庫管理サポート
広報・PR:プレスリリース下書き・メディアリスト整理
共通する考え方は、「定型業務はAIに、判断と関係構築は人に」🧭
自分の仕事を見渡したときに、
「これは毎回パターンが似てるな」
「これは整理するだけでけっこう時間がかかってるな」
と思う作業があれば、それはAIに任せられる候補です。
逆に、
「相手の反応を見て臨機応変に判断する」
「組織内の力学を考慮して動く」
といった作業は、人間に残る領域です。
ちなみに、自分が「変化を楽しめるタイプ」か「慎重に進めたいタイプ」かによって、AI活用の入り方も変わります。
好奇心が高い人は試行錯誤を楽しめる一方、慎重派の人は「失敗しても問題ない作業」から始めるのがおすすめ。
自分のタイプは、キャリパのメンタルタイプ診断(40問・5〜10分・無料)で確認できます。Big Five+グリット理論+レジリエンス理論ベースの8軸で、自分の特性が見えてきます。
「AIを使いこなす〇〇」になるための3つのアクション💪
ここまで職種別の活用イメージを見てきましたが、「で、自分は具体的に何から始めればいいの?」という方に、3つのアクションを提案します。
1️⃣ 週1テーマで、業務の1工程をAIに任せてみる
いきなり全業務にAIを入れようとすると挫折します。まず週1回、決まった曜日に「今週はこの作業をAIに任せる」とテーマを決めて試す。たとえば月曜は「先週の議事録要約」、水曜は「顧客向けメール下書き」など。最初の数週間はぎこちなくても大丈夫です🌱
2️⃣ 何にどう使って、結果がどうだったかを記録する
ノート1冊、もしくはスマホのメモアプリでいいので、「何の業務にAIを使った」「どんなプロンプトで」「結果どうだったか」を残していく。これが半年後に、自分の市場価値を語る素材になります。
3️⃣ チームで使い方の事例を持ち寄る
社内で「AI活用の共有会」を月1回でも始める。他の人の使い方を見ると、自分では思いつかなかったアイデアが出てきます。組織として「AIを使いこなす集団」になっていく一歩でもあります。
この3つを半年〜1年続けると、明らかに「AIを使いこなす〇〇」と呼ばれる側に入っていきます。
重要なのは、特別なスキルを身につけることではなく、自分の職種の中でAIと一緒に仕事するリズムを作ることです。
自分のAI活用、書類で語れる粒度になっていますか📝
「AIを業務で使っている」という人は確実に増えています。
でも、それを職務経歴書で具体的に書けている人は、まだ多くありません。
実際に書類を見ていて感じるのは、「AIを業務に活用」「ChatGPTを使って効率化」とだけ書かれているケースが大半なこと。
これだと、企業側からは「具体的に何にどう使ったの?」が見えず、評価しづらい状態のままです。
「AIを使いこなす〇〇」を目指すなら、自分が何の業務に・どんな目的で・どのAIをどう使い・結果としてどう変わったかまで具体的に書けるレベルを目指したいところです。
そんなときに使えるのが、AI履歴書・職務経歴書作成サービスのキャリパです。
完全無料で、自分の業務経験を箇条書きで入力すると、AIが採用担当者に伝わる粒度まで構造化・具体化してくれます。
AI活用経験のような「自分では当たり前すぎて言語化しにくい部分」を、書類に落とすときに地味に効きます🔧
汎用ChatGPTで自分で書類を書こうとすると、転職市場での評価軸(数字の入れ方・成果の見せ方・業務と成果の対応関係)まで意識した文章にならないことが多いです。
書類のような結果に直結する場面は、専門サービスのほうが結果が早いです。 https://caripa.talentier.jp/
次回予告🌟
次回の第4回では、「AIで広がるキャリアの選択肢」を整理していきます。
AIを業務で使えるようになると、見えてくるキャリアの地図が広がります。今の職種を極める道、関連する別職種に越境する道、AIに深く関わる道。それぞれの選択肢の特徴と、自分に合った道を見つけるヒントを一緒に見ていきます。
まずは今回の3つのアクションのうち、一番ハードルが低そうな1つから試してみてください。
半年後の自分のキャリアの選択肢が、確実に広がっていきます🚀
出典
PwC「AI Jobs Barometer 2025」(PwC・2025年)
URL: https://www.pwc.com/gx/en/issues/artificial-intelligence/ai-jobs-barometer.html